イギリスは医療が無料の国として知られており、この制度はナショナル・ヘルス・サービスと呼ばれています。しかし日本のように風邪を引いたくらいで大きな病院を利用するようなことはなく、比較的軽い病気の治療は家庭医が担っています。家庭医は小さなクリニックに在籍する医師で、病院の医師よりも身近に感じられる存在です。ですから体調不良を覚えた人は、まず家庭医に相談することになります。ただ家庭医の需要は高く、簡単に診てもらえるケースは稀です。場合によっては数週間待たなければなりません。イギリスでは医師の数が不足しているのが実情なのです
そこでこの医師不足を埋めるかのように活躍しているのが、イギリスの薬剤師たちです。医師に診てもらえない患者は薬局を訪れ、健康上の相談に臨みます。薬剤師は専門的見地から的確なアドバイスを与え、最適な薬の種類を教えます。また慢性疾患の薬物治療に関しては薬剤師による処方が許されていることから、当該患者は医師を介さずに薬を受け取ることが出来ます。慢性疾患の場合、処方が変容する可能性は低く、医師の業務を減らす目的でこの制度が導入されているのです。典型例は喘息や高血圧といった疾患で、患者も余計な手間を掛けずにスムーズに受け取ることが出来るため、概ね好評を得ている制度と言えます。
イギリスの薬局には、日本では珍しいカウンセリングルームがあります。例えば糖尿病患者はここで薬剤師からアドバイスを受けた上で、足をマッサージしてもらったりします。カウンセリング中に薬剤師として気付いたことがあれば、すぐに家庭医に報告するシステムとなっており、専門家同士の連携が重視されています。医師と同等の立場で連携するためには、経験と知識を有する薬剤師でなければなりません。そのため、薬剤師には能力に応じたランクが付与され、ランクが高くなると報酬も増える仕組みとなっています。日本のように資格を取得してから怠ける薬剤師など存在せず、皆ランクを上げるために日々学んでいます。
イギリスで薬剤師を目指す学生は、4年間薬学部に在籍した後、1年間の実習に臨みます。実習中も報酬を受け取れるのが特徴です。新卒の就職希望先は薬局が多く、病院が続きます。

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日本で薬剤師として働いてきて感じている事をもとに、もっと充実した働き方はないだろうかと考えたことから世界に目を向けてみました。実際に世界へ羽ばたくためというより、よりよい「薬剤師」の姿を考えていけたらと思います。
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