副作用の強い薬を持ち歩いている若い人が、気軽に服薬してしまうのは嘆かわしいという他ありませんが、滅多に呑まないのであれば、持ち歩くことの意義は十分考えられます。薬にはいわゆるプラシーボ効果がありますから、肌身離さず持ち歩くことで安心感が得られるのではないでしょうか。例えば過敏性腸症候群を持病として抱えている人は、下痢止めをポケットや鞄に入れているだけで、相当安心できるはずです。もし薬が無ければ不安で、公共交通機関に乗ることも難しいでしょう。重い症状に苦しむ患者は各駅停車にしか乗れないとも言われているくらいですから、プラシーボ効果を発揮する分には、薬も大いに役立っているのです。

 繰り返しになりますが、薬は副作用の心配があるため、出来る限り呑まないようにするのが先決です。プラシーボ効果を期待して所持するのは構いませんが、本当にそれを呑んでしまうと、身体に大きな負担を掛けることになります。下痢止めも例外ではなく、少なくとも屋内にいるのであれば、トイレに駆け込むことを選択するようにしましょう。例えばノロウイルスに感染したとします。激しい下痢に襲われますが、下痢止めを呑んではいけません。この薬は腸の働きを弱めてしまうため、ノロウイルスを排出しようとする免疫システムを阻害することになります。回復が遅れるばかりか、様々な弊害が生じる可能性もあります。

 過敏性腸症候群に苦しむ人は、通勤中に下痢止めを服用することは致し方無いとしても、身体のシグナルを頼りにして、自分の症状の淵源、すなわちストレスの原因を探究することが大切です。ストレスを取り除くことが出来れば、下痢自体が起こらなくなり、薬の服用をやめられる可能性があるからです。勤め先で起こっていることが原因だとしたら、勇気を出して転職することも考えましょう。

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日本で薬剤師として働いてきて感じている事をもとに、もっと充実した働き方はないだろうかと考えたことから世界に目を向けてみました。実際に世界へ羽ばたくためというより、よりよい「薬剤師」の姿を考えていけたらと思います。
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